「東海大学って、安定してそうやんな。給料もそこそこ良いって聞くよ」

入職前に友人にそう言われて、「うん、私もそう思って受けたんだよね」と笑顔で答えていた20代のころを、今でもよく覚えています。

こんにちは、学生ママです。以前、東海大学で事務職員として働いていました。現在は44歳、上から16歳・13歳・9歳・2歳の4人の子どもたちと、私の両親(67歳)・夫との大家族で暮らしながら、ブログを書いています。

安定していた、というのは本当です。給与水準も業界の中では高い部類に入ります。でも、入職してはじめて知ったことも、思っていたよりずっとたくさんありました。

全国転勤のこと。組織独特の文化のこと。80倍という採用倍率の裏側で起きていること。正規と非正規の間にある、見えない壁のこと。

この記事では、元職員としての体験談をもとに、現職員・元職員の口コミも交えながら、東海大学職員の評判・年収・採用倍率・中途採用の実態を正直にお伝えしていきます。転職・就職を検討している方の参考に、少しでもなれば嬉しいです。

東海大学ってどんな大学?まず規模と経営の安定感を知っておこう

東海大学は、北は北海道(札幌)から南は熊本まで、全国に複数のキャンパスを展開する大規模総合大学です。医学部・病院・工学部・農学部・体育学部など多岐にわたる学部を持ち、学生数・教職員数ともに私立大学トップクラスの規模を誇ります。

財務面では、付属病院が収益の大きな柱となっており、特定の補助金や学費収入に依存しない自立した経営基盤を持っています。私学の中でも安定性は高く評価されており、「大学職員=安定職」というイメージの根拠はここにあります。

ただ、この「大きくて安定した組織」であることが、後ほど詳しく触れる組織文化の硬直化や人間関係の複雑さとも表裏一体になっていると、私は実感しました。大きな船はそう簡単には沈まないけれど、方向転換も難しい——そんな印象です。

東海大学職員の年収・給与の実態

年代別モデル年収は業界トップクラス

東海大学の専任職員(正規雇用)の給与水準は、大学職員の中でも高い部類に入ります。複数のソースをもとにまとめた年代別のモデル年収は次の通りです。

年齢 目安年収
30歳 約440万円
35歳 約580万〜700万円
40歳 約720万円
45歳 約900万円
50歳 約1,000万円

クチコミサイトの集計では、正規職員の平均年収は628万円(回答者12名)という数字も報告されています。

具体例として、35歳・渋谷校舎勤務・一人暮らしのモデルケースでは、都市手当や住宅手当を含めた月給が320,469円という数字が示されています。これに年2回のボーナスが加わるわけですから、単純な給与水準としては民間の同世代と比べても遜色ない、むしろ高い水準です。

私が働いていた頃も、「給料面では恵まれている」という感覚はありました。子どもを産んでから家族の生活費を意識するようになった今、あの頃の給与水準のありがたみを改めて感じています。

ボーナス・諸手当の充実度

賞与は年間4.8ヶ月分(初年度は3.8ヶ月分)で、7月と12月の年2回支給されます。基本給のほかに支給される主な手当は以下の通りです。

  • 都市手当
  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 勤続手当
  • 資格手当
  • 時間外勤務手当
  • 通勤手当

退職金制度も完備されており、長く勤めることで着実に資産が積み上がる仕組みになっています。子育て世帯にとって「家族手当」や「住宅手当」がしっかりあることは大きなポイントです。

2022年の新給与制度——手放しでは喜べない変化

ただし、2022年度から「仕事の質・量・成果及び適正な評価」に基づく新給与制度が導入されました。従来の年功序列的な給与体系から、評価によって可変する部分が含まれる仕組みに変わっています。

この制度に対して現職員からは、「結局は上司の主観や好き嫌いで評価が決まるのではないか」という不安の声が多く上がっています。成果が数値化しにくい事務職においては、評価の透明性に疑問を持つ職員が少なくありません。

さらに、東海大学の「人件費依存率(学費に対する人件費の比率)」は年々上昇しており、この制度改革が将来的な手当の削減・給与体系の見直しにつながる可能性もゼロではないと、財務データを見ると感じます。入職前には最新の給与条件を必ず確認しましょう。

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東海大学職員の採用倍率はどのくらい?採用プロセスの実態

倍率約80倍——狭き門であることは間違いない

「安定した大学職員」への人気は非常に高く、東海大学の採用倍率は約80倍前後と推計されています。全体の採用人数(新卒・中途含む)は年間30名程度とされており、あのマンモス大学の規模に対して採用枠はかなり絞られています。

採用試験は一般的に「書類選考→筆記試験(SPI等)→面接」のステップで進みます。大学職員としての一般的な事務能力に加え、大学の理念や教育方針への理解も問われます。

元職員の立場から正直に言うと、「優秀だから受かる」という単純な話ではなく、情報収集力と対策の質が合否を左右します。80倍の壁を突破するためには、業界研究はもちろん、実際に働いている人のリアルな声を事前に収集することが合格への近道です。

中途採用(社会人経験者採用)の実態

東海大学では、新卒採用に加えて中途採用(社会人経験者採用)も実施されています。技術職(建築分野など)や医療職(看護師・薬剤師など)での中途採用実績があります。

ただし、技術職では「建築系分野の学士取得+実務経験5年以上」のような即戦力条件を求められるケースがあります。また、過去には「25歳まで」という年齢制限が設けられた募集事例もあり、「若くて専門性のある人材」を求める傾向が見て取れます。

非正規(臨時職員)として入職し、1年以上の勤務実績を積んで専任(正職員)へ登用される「任用変更」という制度もありますが、後述するように実態には課題があります。

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職場環境・人間関係の口コミ——良い面と気になる面

「穏やかで優しい人が多い」という声も確かにある

特に湘南キャンパスの事務職員からは、「営利企業とは違い、穏やかで優しい人が多い」という評価があります。私が働いていた印象でも、殺伐とした雰囲気はなく、全体的にゆったりとした空気感があったのは確かです。

利益を追求するプレッシャーが民間企業ほど強くなく、数字に追われない分、精神的なゆとりを感じやすい環境でした。実際、介護離職を惜しむほど職場環境を気に入っていた事務職員の話も聞いたことがあります。

「体育会系文化」と「人治政治」のリアル

一方で、スポーツが盛んな東海大学らしく、組織文化が体育会系でしんどいという声もあります。上下関係が明確で、役職の差が態度の差として現れやすい側面がありました。

さらに深刻なのが「人治政治」の問題です。技術職の口コミでは、「人事権を持つ者の意向が過度に強く、専門的な業務にまで政治的な結論が押しつけられてくる」という指摘があります。

私が実際に感じたのも、「何を言うかよりも誰が言うか」が重視される場面が多いということ。専門知識や論理的な提案よりも、上の人との関係性が評価に影響する——そのことへの違和感を、職場の仲間と話したことは一度や二度ではありませんでした。

また、問題が起きた際に「誰も責任を取らず、下位の職員に責任が押しつけられる」という体質も報告されています。何か困ったことが起きても、上の人が前に出てきてくれるわけではない——という経験は、組織への信頼感を確実に削いでいきます。

正規・非正規の間にある見えない壁

正規職員と非正規職員(臨時職員・パートタイマー)の間には、待遇面だけでなく心理的な距離を感じることもありました。

正規職員は確かに待遇に満足して長く働いている人が多い。でも、同じ仕事をしているのに非正規職員は最低賃金に近い賃金で、同じ業務の派遣社員より時給が低いケースすらある——そのギャップを目の当たりにしたとき、「これでいいのかな」と複雑な気持ちになりました。

今は4人の子育てをしながら家計を支えている私だからこそ、この格差のリアルさがより身に染みます。

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ワーク・ライフ・バランスの実態——転勤と子育ての相性

全国転勤は高確率で発生する

東海大学の最大の落とし穴のひとつが、全国転勤の可能性です。北海道(札幌)から熊本まで全国にキャンパスが点在するため、都道府県をまたぐ異動が高確率で発生します。

私のように子どもが4人いて、祖父母と同居している家庭では、転勤は生活の根幹を揺るがす問題です。実際、職場の先輩が急に北海道への異動辞令を受け、家族の生活を大きく見直すことになったケースを間近で見てきました。そのときの先輩の表情は、今でも忘れられません。

長女は高校2年生、長男は中学2年生。ここから先、子どもたちの受験や進学を考えると、家族のライフスタイルと転勤リスクの相性は入職前に必ず確認すべきポイントです。

隔週土曜出勤の影響

勤務体系として、隔週での土曜出勤が含まれる点も把握しておきましょう。週休2日が当たり前の時代に、土曜に出勤する週があるというのはライフスタイルへの影響が小さくありません。末っ子がまだ2歳の今の私には、特に週末の時間の大切さが身に染みます。

職種によってワーク・ライフ・バランスは大きく違う

ワーク・ライフ・バランスは、職種によって天と地ほどの差があります。

  • 薬剤師・一部の事務職:「残業がほぼなく17時に確実に終わる」という口コミも存在します。
  • 看護師:「有給休暇は病欠以外でほとんど消化できない」「身体的・精神的負担が大きく、毎年退職者が多い」という切実な声もあります。

リモートワークについては、現時点ではまだ運用ルールの構築段階にあり、事務系職員がフルリモートで働けるような環境にはなっていません。「大学職員だからリモートワークができる」というイメージは、今の東海大学にはまだ当てはまらないと考えておいた方が良さそうです。

人事評価制度への不信感と組織文化の課題

2022年度から導入された新給与制度は、「仕事の質・量・成果」に基づく評価体系への転換を目指しています。制度の理念自体は悪くないのですが、現場から聞こえてくる声は厳しいものが多いのが実情です。

「結局は上司の主観で決まる」という不信感は根強く、成果が数値化しにくい事務職では評価の客観性そのものへの疑念があります。「生意気なことを言う人より、上司の言うことを気持ちよく聞く人が評価される制度になりかねない」という指摘は、組織文化の問題と制度設計の矛盾を鋭く突いていると感じます。

新給与制度の背景には、財務データ上の「人件費依存率」が年々上昇しているという経営課題があります。この制度改革は人件費を適正化するための布石ではないかという見方もあり、将来的に住宅手当・家族手当などが整理・削減される可能性が示唆されています。

また、技術職からは「専門性よりも政治的な判断が優先される」「問題が起きても上が責任を取らず、下に押しつけられる」という体質に対して、強い不信感が表明されています。改革の必要性を感じながらも、組織の壁に阻まれて「そこから先へは進めない」という閉塞感を感じる職員がいることも事実です。

非正規・臨時職員の口コミ——知っておくべき現実

正規・非正規の待遇格差のリアル

臨時職員(非正規)の立場からは、正規職員との格差に関する厳しい声が多く報告されています。

  • フルタイムのパートタイマーの時給が最低賃金に近い水準
  • 同じ業務をしている派遣社員と比べて時給が約300円低いというケース
  • 賞与・退職金・慰労金は原則なし
  • 雇用期間は原則3年以内(60歳以上は5年以内)

正規職員の待遇の良さと満足度の高さの裏返しとして、非正規職員との格差は非常に大きくなっています。

正職員への登用——制度はあるが実態は不透明

臨時職員規程には、1年以上の勤務で実績が優秀な場合に専任(正職員)または特任への「任用変更」が行われることがあると定められています。しかし現場の口コミでは、

  • 「校長とのコネが優先される」
  • 「親が校長の知り合いなら登用される」
  • 「スポーツの指導実績が優先される」

といった声が目立ちます。実力と資格だけで正職員への道が開けるかというと、かなり不透明な部分が多いのが実態です。非正規からのステップアップを期待して入職を検討している方は、この点を十分に理解した上で判断することを強くおすすめします。

東海大学職員に向いている人・向いていない人

ここまでの情報をまとめると、東海大学職員に向いている人・向いていない人の特徴が見えてきます。

向いている人

  • 安定を最優先に考えている人
  • 全国転勤をキャリアの幅を広げる経験として前向きに捉えられる人
  • 大学・教育機関の雰囲気や文化が好きな人
  • 長期的に腰を据えて働きたい人(正規職員の定着率は高い)
  • 年功序列・組織の慣習に対してストレスを感じにくい人
  • 年収よりもワークライフバランスや雰囲気の良さを重視する人

向いていない人

  • 実力主義・成果主義を強く求める人
  • 転勤が絶対にNGな人(特に子育て・介護中の方)
  • 非正規雇用から長期的な安定を期待している人
  • 人事評価の透明性を重視する人
  • スピード感のある環境・チャレンジングな仕事を求める人
  • 組織の体質よりも専門性が正当に評価される環境を求める人

私自身、働いていた経験を通じて「組織の安定感」と「組織文化の硬直感」が表裏一体であることを学びました。4人の子育てと家族の生活基盤を優先する今のライフステージで振り返ると、自分のライフスタイルと組織文化の相性を事前によく見極めることの大切さを改めて感じています。

まとめ|東海大学職員の評判・口コミ

東海大学は、大学職員の中でも年収水準が高く、経営基盤が安定した職場です。特に専任(正規)の事務職員として長く働く人が多く、定着率の高さは業界内でも際立っています。付属病院を含む大規模な法人体制が、安定した待遇を支えています。

一方で、全国転勤の可能性・体育会系の組織文化・人事評価の不透明さ・正規と非正規の格差など、入職前に把握しておくべき課題も多くあります。80倍という採用倍率を突破して入職したとしても、「思っていたのと違う」とならないよう、事前の情報収集が何より重要です。

大学職員全体のストレス・しんどさについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。入職・転職を検討している方はぜひあわせてご覧ください。

大学職員はストレスがつらい?辞めたいと思ったときに知っておきたいこと

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