家庭菜園(暮らしを大事に)

菌ちゃん農法やってみた!メリット・デメリットを正直レビュー【3年目】

菌ちゃん農法やってみた感想、メリット・デメリットを正直にレビューしていきます。

「菌ちゃん農法」って聞いたことはあるけど、実際どうなの?と気になっている方も多いのではないでしょうか。

肥料も農薬もいらない。落ち葉や枯れ枝を使って、土の中の微生物(菌ちゃん)に野菜を育ててもらう――。

そんな夢のような農法に惹かれて、思い切って我が家でもやってみることにしました。

この記事では、菌ちゃん農法を実際にやってみて感じたメリット・デメリットや、始め方のポイントを正直にまとめています。

これから始めてみたいなと思っている方の参考になればうれしいです。

 

菌ちゃん農法とは?どんな農法なの?

まずは「菌ちゃん農法って何?」という方のために、ざっくりとした概要を紹介しますね。

菌ちゃん先生(吉田俊道さん)が提唱する自然農法

菌ちゃん農法は、長崎県の元農業改良普及員・吉田俊道さん(通称「菌ちゃん先生」)が長年の研究と実践をもとに体系化した農法です。

一言でいうと、化学肥料も農薬も一切使わない「自然循環型」の農法。

土の中にいる微生物、特に「糸状菌(しじょうきん)」というキノコの仲間の菌の力を借りて、野菜を育てていくという考え方がベースになっています。

吉田さんはこの糸状菌のことを親しみを込めて「菌ちゃん」と呼んでいて、そこからこの名前がついたんですね。

糸状菌の力で土を育てるしくみ

一般的な農法では、肥料を入れて「野菜に栄養を与える」というイメージですよね。

でも菌ちゃん農法の考え方はちょっと違います。

土の中に落ち葉や枯れ枝などの有機物を入れると、それを糸状菌が少しずつ分解してくれます。するとその過程で土がふかふかの「団粒構造」に変わり、野菜の根と菌糸がつながって、必要な養分を自然に届けてくれるんです。

つまり「人が肥料をあげる」のではなく、「菌ちゃんが土ごと育ててくれる」。そんなイメージの農法です。

菌ちゃん農法をやってみた|私が始めたきっかけ

ここからは、実際にやってみようと思った理由や、始める前に感じていた不安について書いていきます。

無農薬・無肥料でも育つって本当?

もともと家庭菜園に興味はあったのですが、「肥料の種類が多くてよくわからない」「虫がついたらどうしよう」と、なかなか一歩が踏み出せずにいました。

そんなとき、SNSで見かけたのが菌ちゃん農法の投稿。

「肥料も農薬もいらない」「落ち葉を集めて土に入れるだけ」という言葉に、最初は正直「本当にそれだけで育つの?」と半信半疑でした。

でも、実践している方たちのブログやYouTubeを見ていくうちに、実際に立派な野菜が育っている様子に驚いて。「これなら自分にもできるかもしれない」と思ったのが始まりです。

初心者でもできる?不安だったこと

とはいえ、最初からスムーズにいったわけではありません。

「高畝を作る」と聞いて、どのくらいの高さが必要なのか見当がつかなかったし、「2〜3ヶ月寝かせる」と聞いて、その間は何もできないの?と焦る気持ちもありました。

あとは「失敗した」という声もちらほら見かけていたので、自分もうまくいかなかったらどうしよう……という不安も正直ありましたね。

 

菌ちゃん農法のやり方|基本の手順を紹介

菌ちゃん農法のやり方はとてもシンプルです。大きく分けると、資材集め → 高畝づくり → 熟成 → 植え付けの4ステップになります。

資材を集める(落ち葉・枯れ枝・木チップなど)

まず最初にやることは、糸状菌のエサになる有機物を集めること。

具体的には、こんなものを使います。

・落ち葉
・枯れ枝
・木チップ
・もみ殻
・竹(細かく割ったもの)

公園や近所の林で集められるものがほとんどなので、お金はほぼかかりません。

ただし、油分の多いものや生ごみは入れないように注意が必要です。

高畝を作って有機物を仕込む

資材が集まったら、畑に高さ45cm程度の「高畝(たかうね)」を作ります。幅は130cmくらいが目安。

畝の内側に、集めた落ち葉や枯れ枝をたっぷり詰め込み、その上から土をかぶせていきます。

この「高畝」がポイントで、排水性と通気性を確保することで、糸状菌が住みやすい環境を作ってあげるんですね。

正直、この作業は結構な体力を使います。ここが一番の頑張りどころかもしれません。

黒マルチで覆って2〜3ヶ月熟成させる

畝ができたら、全体を黒マルチ(ビニールシート)で覆います。

こうすることで、土の中の温度と湿度が保たれて、糸状菌の繁殖に適した環境になります。

そしてここからが大事。植え付けまでに最低でも2〜3ヶ月は、じっと待ちます。

この「待つ時間」を短縮してしまうのが、失敗の一番多い原因だと言われています。焦る気持ちをぐっと抑えて、菌ちゃんが育つのを見守りましょう。

ちなみに、冬の寒い時期(12〜2月頃)は菌の活動が鈍るため、この期間は熟成期間としてカウントしないのが一般的です。

プランターで始める方法もある

「いきなり畑で畝を作るのはハードルが高い……」という方には、プランターで始める方法もあります。

大きめのプランターの底に小枝を敷き、土と有機物を交互に重ねて、黒マルチで覆うだけ。基本的な考え方は畑と同じです。

ベランダでもできるので、まずは小さく試してみたいという方にはおすすめの始め方ですよ。

菌ちゃん農法のメリット5つ

実際にやってみて感じた、菌ちゃん農法のメリットを5つ紹介します。

肥料・農薬を買わなくていい

これが一番大きなメリットだと感じています。

一般的な家庭菜園だと、季節ごとに肥料を買い足したり、虫が出たら農薬を用意したり……と、意外とお金がかかるもの。

菌ちゃん農法なら、基本的にそのコストがゼロ。自然のサイクルに任せるので、ランニングコストがほとんどかかりません。

土が年々ふかふかになる

菌ちゃん農法を続けていくと、土の質がどんどん良くなっていくのを実感できます。

最初は硬かった土が、1年、2年と経つうちにふかふかの「団粒構造」に変化していくんです。

スコップを入れたときの感触が全然違うのには、驚きました。

野菜の味が濃くて美味しい

菌ちゃん農法で育てた野菜は、味が濃いと言われています。

実際に食べてみると、トマトの甘みやほうれん草のえぐみの少なさなど、「あれ、スーパーのと全然違う」と感じる場面がありました。

自然の力でじっくり育つからこそ、野菜本来の味わいが引き出されるのかもしれません。

一度作った畝はずっと使える

一般的な畑だと、毎年耕して土を作り直す必要がありますよね。

でも菌ちゃん農法の畝は、一度しっかり作ってしまえば、その後は基本的に耕さずに使い続けられます。

有機物を上から足していくだけでOKなので、2年目以降の手間がぐっと少なくなるのは本当にありがたいです。

落ち葉や廃材を有効活用できる

秋になると大量に出る落ち葉や、庭の剪定で出た枝。今までは「ゴミ」として処分していたものが、菌ちゃん農法では立派な「資材」になります。

廃棄物を減らしながら美味しい野菜が育つ。環境にもお財布にもやさしい、まさに一石二鳥の農法だなと感じています。

菌ちゃん農法のデメリット5つ

メリットだけでなく、正直に「ここは大変だった」という点もお伝えしますね。

最初の土作りがかなりの重労働

これは覚悟しておいた方がいいです。

高さ45cmの畝を作るために、大量の資材を集めて運び、積み上げて、土をかぶせて……という作業は、想像以上に体力を使います。

特に資材集めにはあちこち歩き回る必要があるので、丸一日かかることも珍しくありません。

ただ、この大変さは最初だけ。2年目以降は格段にラクになるので、最初の一回を乗り越えれば大丈夫です。

植え付けまでに2〜3ヶ月かかる

「畝を作ったらすぐに植えたい」という方にとっては、この待ち時間がもどかしく感じるかもしれません。

糸状菌が土全体に広がるまでには、少なくとも2ヶ月は必要です。

すぐに結果が見たい方や、今シーズン中に収穫したいという方には不向きな部分ではあります。

逆に言えば、じっくり構えられる方にはぴったりの農法です。

水分管理を間違えると失敗しやすい

菌ちゃん農法は「自然まかせ」のイメージが強いですが、実は水分管理が結構大事です。

土が乾燥しすぎると菌が活動できず、逆に水分が多すぎると根腐れやガス障害の原因になります。

「手で土を握って、ギュッと固まるけど水は出ない」くらいの湿り気がちょうどいい目安。

特に梅雨時期や長雨のあとは、畝の排水状態をチェックしておくと安心です。

すじまきの野菜(人参など)が作りにくい

菌ちゃん農法では、基本的に黒マルチを張ったまま栽培します。

そのため、人参のように「すじまき」で育てる野菜は、マルチとの相性があまり良くありません。

もちろん工夫次第で育てられないわけではないのですが、最初のうちはトマトやナス、ピーマンなど苗を植えるタイプの野菜から始めるのがおすすめです。

マニュアル通りにやらないと結果が出にくい

「自然農法」と聞くと、なんとなく自由にやっていいイメージがありますが、菌ちゃん農法に関しては「最初はマニュアル通りにやる」ことがとても大切です。

畝の高さ、資材の種類、熟成期間……。どれか一つでも省略すると、うまくいかないことが多いです。

実際に失敗している方の多くは、「手順を自己流にアレンジしてしまった」というケースが目立ちます。

1年目だけは、吉田俊道さんの本や動画を忠実に再現するのが成功への近道です。

菌ちゃん農法で失敗しないためのコツ

デメリットや失敗談を踏まえて、菌ちゃん農法をうまく続けるためのポイントをまとめました。

1年目は本やYouTubeの手順に忠実に

先ほども触れましたが、1年目はとにかく「教科書通り」にやることが大切です。

吉田俊道さんの著書やYouTubeチャンネルでは、手順がとても丁寧に解説されています。

「ここは省略してもいいかな」と思う部分こそ、実は大事なポイントだったりするので、まずは素直にマネしてみてください。

小さいスペースから始めてみる

いきなり広い畑で始めるのが不安な方は、小さなスペースやプランターからスタートするのがおすすめです。

実際にやってみると、「あ、こういうことか」と体感でわかることがたくさんあります。

まずは1畝、もしくはプランター1つ。小さく始めて、手応えを感じたら少しずつ広げていくのが失敗しにくい進め方です。

また、「まずは畑で野菜を育てる感覚をつかみたい」という方には、サポート付きの貸し農園「シェア畑」もおすすめです。

道具も苗もすべて農園に揃っていて、手ぶらで通えるのが魅力。経験豊富なアドバイザーに相談もできるので、家庭菜園が初めてでも安心してスタートできます。

菌ちゃん農法を始める前に、まずは土に触れる体験をしてみたいという方にはぴったりのサービスですよ。

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焦らず「菌ちゃんを育てる」気持ちで

菌ちゃん農法の本質は、「野菜を育てる」のではなく、「土の中の菌ちゃんを育てる」こと。

目に見える成果がすぐに出なくても、土の中では確実に変化が起きています。

マルチをめくったときに白い糸状の菌糸が広がっていたら、それは菌ちゃんが元気に働いている証拠。

うまくいかないときも「土との対話」だと思って、そのプロセスを楽しめるかどうかが、長く続けるコツだと感じています。

まとめ|菌ちゃん農法は「土を信じる」農法だった

菌ちゃん農法を実際にやってみて感じたのは、「これは野菜を育てる農法じゃない。土を育てる農法なんだ」ということ。

最初の土作りは大変だし、熟成期間は長いし、すぐに結果が出るわけではありません。

でも、その分一度軌道に乗ると、肥料も農薬もいらない「手間いらず」の畑が手に入ります。

何より、自然の力でじっくり育った野菜の味は格別でした。

メリットもデメリットも知った上で「自分に合いそう」と感じた方は、ぜひ小さなスペースから試してみてください。

きっと、土の中の「菌ちゃん」が応えてくれるはずですよ。